データ連携基盤をつくろう3つの方式と選び方とは?
社内で利用している営業管理ツール(SFA)や、
顧客管理ツール(CRM)、データベースなどの
情報を統合し連携させてデータ活用したいけれど…
どのようなやり方をすればいいの?
データ連携といってもどのようにデータを活用したいか、
どのような課題を解決したいかによってやり方が異なってきます。
データ連携基盤の「3つの方式」や「選び方」を知ることで
自社にとって本当に必要な仕組みを手に入れ、データ活用/DXを進めるようになりますよ。
そもそも何でデータ連携は難しい?
その理由とは
01様々なフォーマットのデータが分散保管されているから
企業では部門ごとに最適化したシステムを使用していることが多く、データが各部門のルールに従って保存されているケースがあります。また、システムごとにCSV経由で一括インポート/エクスポートができたとしても、同じフォーマットではありません。そのため、カスタマイズやデータ変換に時間とコストがかかってしまいます。また、オンプレミスとクラウド間での連携では、セキュリティや仕様における条件などの理由でデータ連携が難しいケースもあります。
02APIだけでは全てのデータを自動連携できないから
最近では異なるソフトウェア同士をつなぐためのインターフェースとしてAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を提供しているサービスも多数あります。
APIで手軽にデータ連携ができるようになりますが、全てのサービス同士でAPI連携できるとも限りません。API提供元の仕様をそれぞれ確認する必要があったり、提供元に障害があった場合には自社の環境にも影響が生じます。複数APIを利用する場合は、運用も煩雑になってしまいます。
ニーズに合った方式の
データ連携基盤を導入することで解決
データ連携基盤とは
データ連携基盤とは社内システムやSaaS、IoTデバイスなど複数のシステムに蓄積されたデータを1箇所に収集し統合、加工するなどして簡単にデータを活用できるようにするための仕組みです。
弊社で導入しているデータ連携基盤のイメージ図
ニーズに合ったデータ連携基盤を導入するとこんなメリットがある!
効率化によるコスト削減 | 分析したいデータを簡単に把握できるようになり、リソースを有効活用することができます。また、保守管理コストの削減にもつながります。 |
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データの信頼度があがる | 手動でデータを連携させる場合どうしてもヒューマンエラーがありますが、最新かつ正確なデータを必要な時に手に入れることができます。 |
セキュリティが向上 | 部署ごとに異なるポリシーで扱っていたデータをきちんと管理できるようになることで、情報流出などのリスクを削減できるようになります。 |
データ連携を実現する
3つの方式と選び方とは?
データ連携基盤を導入するために自社でシステムを開発する方法もありますが、工数やコストがかかるためデータ連携ツールを活用することをオススメします。データ連携を実現するツールとしては主にRPA・EAI・ETAの3つの方式があります。ここでは、それぞれがどのような特徴を持ち、どのようなニーズにマッチするのか解説していきます。
①RPA
RPA(Robotic Process Automation)とは、予め決めておいた手順に従って動作するよう作成したロボットが自動的に業務を行う仕組みのことです。メールやExcel、自社システムなど様々なアプリケーションと連携することが可能です。
単純なデータ連携作業のみ自動化できればOKという方向け!
- 案件情報と売上情報をシステムへ自動転記できる
- 各種システムからデータを取得して集計できる
- Webサイトに表示されている情報を自動取得できる
- 定型作業に必要なデータのみ連携できる
デメリット
- 複雑なデータ連携、データ変換などの処理には対応しない
- 業務フローが変更した際のルール変更などメンテナンスが大変
②EAI
EAI(Enterprise Application Integration)とは、「企業アプリケーション統合」という意味で様々なシステム・アプリケーション間でデータを連携させるための仕組みや技術のことを指します。EAIはアプリケーション間のハブとしての役割を持ち、高速でデータを連携することができます。
データ量が少なく、決まったデータをスピーディーに連携したい方向け!
- 何かしらのイベントが発生した時点で、データを取得(イベント指向)
- ExcelやAccessでのマクロ処理を置き換えられる
- データ連携をスムーズに行える
デメリット
- 他の方式より環境の規模が大きくなるのでコストがかかる
- リアルタイム・高速なデータ連携には不向き
③ETL
ETL(Extract・Transform・Load)とは、「データ抽出」「データ変換」「データロード」という処理の流れで各種データをデータウェアハウス等に統合する仕組みです。フォーマットを適宜変換してひとつにまとめることが得意なので、社内でデータ活用・DXを推進したい場合に適しています。
IoTなど大量のデータを連携し、データ活用/DXを社内で進めたい方向け!
- 社内に散らばるデータを定期的に取得(バッチ処理)して、1つにまとめられる
- データを整え、各部署がデータを活用しやすい環境を作れる
- 社内データを管理しやすくし、セキュリティを強化できる
デメリット
- 他の方式より環境の規模が大きくなるのでコストがかかる
- リアルタイム・高速なデータ連携には不向き
各方式の
おすすめデータ連携ツール
データ連携ツールを選定する際、既存環境と親和性の高いものを選ぶと良いでしょう。
多くの企業にて、OutlookやOffice製品などのMicrosoft 365、Teamsなどを利用していると思います。業務環境と親和性の高いMicrosoftにもデータ連携ツールがありますのでご紹介します。
RPA
Microsoft Power Automate
Microsoftのプラットフォーム上で提供されているRPA製品で、日々の身近な業務を簡単に自動化することができます。
- API同士の連携やMicrosoft 365製品同士の連携を、追加料金なしで実施できる。
- 何千種類にも及ぶテンプレートが用意されているため簡単に設定できる。
- セキュリティやコンプライアンス設定があらかじめ組み込まれている。
EAI
CDataとPolarisGate
低コストで導入できるEAIツールのPolarisGateに、EAI/ETLツールを提供するCData ODBC Driversのライセンスを単体で購入することで、複数のアプリケーションのデータ連携を実現します。
- 貼る・選ぶ・線を引くという3つのアクションでデータ連携できる。
- ノンコードで利用できる。
- 月額あたりの費用が低い。
SanSan株式会社
kintoneとMarketoのデータ連携で活用
“Polaris Gateはコストマフォーマンスが良く、サポート体制もしっかりしています。そしてアダプターも豊富でkintoneとの実績も多かったため採用いたしました。”
ETL
Azure Data Factory とAzure SQL Server
Microsoftのプラットフォーム上で提供されているETLツールのAzure Data Factoryと、集約したデータを格納するためのAzure SQL Serverなら低コストでスモールスタートが可能です。
- 90を超えるコネクタで追加料金なしで多様なデータを統合できる。
- 使った分だけの従量課金なので初期投資を抑えられる。
- GUIで直観的な操作ができる。
まずは自社に合う方式を検討しましょう
データ連携を検討しているけれど、自社の環境に合う方式・ソリューションが分からないという方もいらっしゃるかと思います。双日テックイノベーションではデータ活用のスペシャリストがお客様のゴールや課題をヒアリングし、最適なソリューションをご提案します。
お客様ごとに
オリジナルパッケージで
ご提案いたします
基本的にはAzureを利用した単一プラットフォームでご提案いたしますが、お客様の要件に応じて、他ソリューションと組み合わせたご提案が可能です。
お客様の課題を解決できるオリジナルパッケージでご対応いたします。
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データサイエンティストが
分析支援+αの提案をします
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