1. はじめに

皆さんこんにちは。

今回は、Azure DatabricksでAuto Loaderの利用方法について説明していきます。

第1回: Auto Loaderの概要、自動取込方法を使用してみる

第2回: Auto Loader と Lakeflow 宣言パイプライン を組み合わせて使用​​してみる (今回)

第3回: Auto LoaderのSchema inferenceとEvolutionの機能を使用してみる

2. 前提条件

  • Databricksワークスペースが必要です。
  • Azure ストレージアカウントが必要です。
  • ワークスペースのUnity Catalogが有効です。
  • Unity Catalogの更新権限が必要です。
  • ストレージ資格情報が必要です。

3. Auto Loader を Lakeflow 宣言パイプラインと組み合わせて使用方法

自動ローダーとLakeflow 宣言パイプラインは、増加し続けるデータがクラウドストレージに到着するとすぐに読み込むように設計されています。そのため、Databricksでは、クラウドオブジェクトストレージからのほとんどのデータインジェストタスクについて、Lakeflow 宣言パイプラインで自動ローダーを使用することを推奨します。

  • コスト削減のためのコンピューティング インフラストラクチャの自動スケーリング
  • 期待(エクスペクテーション)を伴うデータ品質チェック
  • 自動スキーマ推論の処理
  • メトリクスによるイベントログの監視

Lakeflow 宣言パイプラインで自動ローダーを使用する場合、スキーマやチェックポイントの場所は Lakeflow 宣言パイプラインによって自動的に管理されるため、指定する必要はありません。

今回の例では、ADLS(Azure Data Lake Storage)からCSVデータをロードし、読み込んだデータをUnity Catalogのテーブルに保存する方法について説明します。このプロセスは、Lakeflow 宣言パイプラインと組み合わせて自動ローダーを使用します。この方法により、データのロードと保存が効率的に行えます。

この例で使用するデータセット「2025_million_songs_sample_dataset」は、現代音楽トラックの特徴とメタデータのコレクションである Million Song Dataset のサブセットです。 このデータセットは、Azure Databricks ワークスペースに含まれているサンプル データセット内にあります。

このデータセットから、ブロンズ、シルバー、ゴールドの3つ層を通して変換とクリーンデータを実行します。

【シナリオ】

1. ストレージアカウントからの「2025_million_songs_sample_dataset.csv」データセットを取り込み 、「songs_raw」テーブルを作成します。

2. 「songs_raw」テーブルをクレンジングし、「songs_prepared」テーブルを作成します。

3. 「top_artists_by_year」テーブルを作成し、「songs_prepared」テーブルから年間トップアーティストを計算します。

4. データ準備

まず、サンプルデータをAzure ストレージアカウントにアップロードして、次の手順を実施します。

① ストレージアカウントの画面から >「データ ストレージ」→ 「コンテナー」→ 「コンテナーの追加」をクリックします。

②「autoloader-container」というコンテナー名を付けます。「作成」をクリックします。

③ コンテナーでフォルダーを作成するには、「ディレクトリの追加」をクリックします。

④「 raw 」というフォルダー名を付けます。「保存」をクリックします。

⑤「raw」フォルダに移動して、以下のCSVファイルをアップロードします。

次に、外部ロケーションをDatabricksで作成します。

5. 外部ロケーション作成

① Azure Databricksの画面から →「カタログ」→「外部データ」→「外部ロケーションを作成」をクリックします。

② 必要な情報を入力します。

  • 「外部ロケーション名」→ 「autoloader-location」という外部ロケーション名を付けます。
  • 「ストレージタイプ」→ Azure Data Lake Storage
  • 「ストレージ資格情報」→ ストレージ資格情報を選択します。

③「URL」→ 以下の内容を入力します。

文法:

例:

④「作成」をクリックします。

6. Lakeflow 宣言パイプラインパイプライン作成

Lakeflow 宣言パイプラインのパイプラインを作成して、ETLを実施します。

① Databricksワークスペース画面から → 「ジョブとパイプライン」→「作成」→「ETLパイプライン」をクリックします。

②「パイプライン名」>「demo-pipeline」というパイプライン名を付けます。

「カタログ」:カタログ名を選択します。

「スキーマ」:スキーマ名を選択します。

③「空のファイルで開始」をクリックします。

 

③ 「 フォルダー パス」 で、ソース ファイルの場所を指定するか、既定値 (ユーザー フォルダー) をそのまま使用します。

最初のソース ファイルの言語として 「Python」 を選択します

「選択」をクリックします

④ 次のコードをコピーしてソース ファイルに貼り付けます。「パイプラインを実行」をクリックします

「file_path」という変数に外部ロケーションURLをご変更ください。

⑥ パイプラインの実行が正常に完了しました。

CSVデータがストレージアカウントから読み込まれ、Unity Catalogに保存されました。

8. まとめ

今回は、Auto Loader を Lakeflow 宣言パイプライン と組み合わせて使用方法について説明しました。

第1回: Auto Loaderの概要、自動取込方法を使用してみる

第2回: Auto Loader を Lakeflow 宣言パイプラインと組み合わせて使用​​してみる (今回)

第3回: Auto LoaderのSchema inferenceとEvolutionの機能について説明する

今回の記事が少しでもDatabricksを知るきっかけや、業務のご参考になれば幸いです。

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quanna