Microsoft Azureで実現タイプ別でみるBCP対策
BCP対策では緊急時のシナリオを洗い出し、ケースごとに対応方法を整理します。
Azureは必要なケースに応じたサービスが用意されているので、
特長を理解し上手に活用しましょう。
AzureでBCP対策をする
メリット
merit 01
ニーズに合わせた選択で
高いコスト効果を発揮
merit 02
設計からわずか2カ月
短期間で運用開始できる
merit 03
アクセス制御とデータ保護
リモートから安全にアクセス
タイプ別BCP対策に活用できる
3つのAzureサービス
Microsoft Azureでは、必要なケース・スペックに
応じて3つのサービスを活用できます。
データが破損したり紛失した場合に、
元の場所または新しい場所にデータを
復元するためのバックアップサービス
「Azure Backup」。
アプリケーションに致命的な障害が発生した場合に、Azure上のセカンダリリージョンで迅速に普及する「Azure Site Recovery」。
常時稼働が必要となるミッションクリティカルなアプリケーション向けに、
障害時の速やかなフェールオーバーを実現する
「IaaS高可用性構成」です。
バックアップタイプAzure Backup
- 遠隔地保管に対応
- 仮想マシンのバックアップが容易
- ファイル・ディレクトリを任意の単位でバックアップ可能
DR タイプ(ディザスタリカバリー)Azure Site Recovery
- 切替時のデータ損失を最小化
- アプリケーション整合性も実現
- データ圧縮による効率化
高可用性タイプAzureの負荷分散サービス
Azure IaaSの
高可用性セット・ゾーン
- SLA99.95%を保証
- 3つの可用性ゾーンに分散配置
- DR構成と組み合わせ可能
特長の比較
バックアップタイプ | DR(ディザスタリカバリー) タイプ | 高可用性タイプ | |
---|---|---|---|
Azureサービス名称 | Azure Backup | Azure Site Recovery | Azureの負荷分散サービス Azure IaaSの高可用性セット・ゾーン |
コスト | ◎ 低コスト バックアップに必要なコストのみで済む |
〇 待機系のコストはストレージのみで良いため、比較的コストを抑えられる |
△ 高コスト 運用系・待機系の2系統を常時動作させるため、コストは高くなる |
RPO(目標復旧時点) RTO(目標復旧時間) |
△ RPOはDR構成と同様だが、切替の仕組みがないためRTOは劣る |
〇 高可用性と比較するとRPO、RTOともに劣る |
◎ 運用系で障害が発生しても、数秒から数十秒で待機系に切り替えできる |
ユースケース | ある程度の停止が許容されるシステム 例:社内向けファイルサーバー 等 |
できる限り停止させたくないが、一定のRPO、RTOを許容できるシステム 例:SCM、販売管理システム 等 |
24時間365日停止が許されないシステム 例:電力制御システム、 航空管制システム 等 |
Azureで実現するBCP対策各サービス概要
バックアップタイプAzure Backupとは?
Azure Backupでは、Azure内の仮想マシンやPaaSはもちろんのこと、Windows Server/Client上のファイル・フォルダを
任意の単位でバックアップする機能や、Hyper-VやVMware VM等の仮想マシンのバックアップ、
SharePoint等のワークロードのバックアップなど、様々なリソースのバックアップを実現します。
また、広域災害等を考慮したバックアップデータの遠隔地保管にも対応しています。
Azureに用意されている「geo冗長ストレージ(GRS)」により、Azureのリージョンペア(例:東日本リージョンであれば西日本リージョンが該当)に自動・非同期でデータの複製を行います。
\エンジニア執筆ブログで詳しく知る/
DR(ディザスタリカバリ―)タイプAzure Site Recoveryとは?
Azure Site Recoveryは、オンプレミスまたはAzure上にある物理サーバーや仮想マシンを、
Azureのセカンダリリージョン(待機系)へレプリケーションします。
災害や障害の発生によりシステムが停止した場合は、セカンダリリージョンの仮想マシンを起動させ、切替を行います。
これによりシステム全体を復旧し、業務の継続を実現します。
Azure Site Recoveryはセカンダリリージョンへのレプリケーションをほぼ連続的に実施するため、切替時のデータ損失を最小化できます。
また、スピーディに仮想マシンの起動・切替を実施することで、ダウンタイム短縮にもつながります。
\エンジニア執筆ブログで詳しく知る/
高可用性タイプAzureの負荷分散サービス、Azure IaaSの高可用性セット・ゾーンとは?
➀可用性セット:同一データセンター内に存在する、別々のハードウェアに仮想マシンをデプロイする。SLA99.95%を保証
➁可用性ゾーン:同一リージョン内に存在する、別々のデータセンター(可用性ゾーン)に仮想マシンをデプロイする。SLA99.99%を保証
「可用性セット」は同一データセンター内で分散を行うため、データセンターの障害に対応することはできません。より可用性を高めるためには、データセンター障害にも対応できる「可用性ゾーン」を利用します。
可用性セット・可用性ゾーンとAzure Site Recoveryの両者を組み合わせることで、可用性を高めつつ、広域災害への対応も可能なシステムを実現することができます。
※2022年12月現在、日本では東日本リージョンのみ高可用性ゾーンに対応。東日本リージョンでは、3つの可用性ゾーンに分散して仮想マシンを配置することが可能。
各サービスの特徴を図解で解説!
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ユーザー事例A社(製造業)が実施した
BCP対策
A社(製造業)
- 従業員約800人
- 国内外に拠点
- 現行オンプレミス環境が単一データセンター
- オンプレミス環境に障害リスク
- バックアップ環境構築には膨大な工数とコストが必要
- リモートからのセキュアにアクセスできる環境を持っていない
Azureを利用した
ハイブリット環境による
BCP対策で解決
災害時におけるフェイルオーバー・フェイルバックの流れ
01通常時
通常時は、Azure Site Recoveryにより、プライマリサイトのオンプレミス環境からAzureへレプリケーションを行い、災害時に備えます。
02災害発生時
災害発生時は、セカンダリサイトであるAzureへフェイルオーバーし、仮想マシンを立ち上げることでAzure上で事業継続が可能となります。
03災害復旧時
オンプレミスのプライマリサイト復旧時は、フェールオーバー後に作成された仮想マシンをオンプレミスサイトにレプリケートし、フェイルバックを実施します。
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