【Microsoft365ユーザー必見】TeamsとAVD(Azure Virtual Desktop 旧Windows Virtual Desktop)で実現するテレワーク環境とは?
昨今よく知られる通り、新型コロナウイルスの影響から、多くの企業でテレワークに適したIT環境の整備が課題となってきています。
テレワークには、テレビ会議やチャットをするためのシステムが不可欠です。なかでもMicrosoftのTeamsは、Office365やAzureといった他のMicrosoftのサービスとの連携が容易なことなどから、現在多くの企業に支持されています。
しかしこうしたツールは単体で取り入れるよりも、同時にデスクトップの仮想化などの施策と組み合わせることで、より充実したテレワーク環境を実現することができます。
本記事では、Microsoft 365製品を一層便利に活用し、テレワーク環境をさらに充実させていくためのソリューションとして、TeamsとAVD(旧 WVD – Windows Virtual Desktop)の活用術について解説していきます。
- Microsoft 365を利用しているが、セキュリティを強化したい
- Microsoft 365を活かしたテレワークソリューションを知りたい
上記のような点に興味をお持ちの方、テレワークの推進を検討されている方はぜひご一読ください!
※なお、本記事は2020年6月26日に日本マイクロソフト河口様、牛上様にご登壇いただいたオンラインセミナーの内容をまとめたものです。詳細については、セミナーをオンデマンド動画にて提供しておりますので下記をご参照いただければと思います。
>>6月26日開催:Microsoft登壇 Microsoft 365 ユーザー必見!
TeamsとAVDの最強テレワーク環境とは?オンデマンド動画
1.そもそもMicrosoft Teamsとは
Microsoft Teamsと言えば、認証の仕組みなどが整ったセキュリティの高いテレビ会議やチャットツールというイメージがあるかもしれません。
実は、Office 365 のサービス各種と連携する機能を持っており、業務をより円滑に進めるためのツール(Microsoft 社はTeamsのことをコラボレーションハブとして位置付けてます。)として、活用いただけるんです!
例えば、ファイル共有サービスのSherepointと連携されているのでTeamsでチャットをしながら必要な資料にすぐアクセスできたり、Outlookの予定表でWeb会議の通知をできたり・・・他社製品との連携も可能ですので、Microsoft Teamsを開くだけであらゆる業務がスムーズにできるようになります。
このようにセキュリティ面や、使い慣れたOffice365との連携もしやすいということで、テレワークや在宅勤務を推進するうえで導入数が増えています。
2.Teams(Microsoft 365)導入後も課題は残る
一方で、Teams(Microsoft365)を導入したからといってテレワークにおける全ての課題が解決できるわけではありません。
というのも、Teamsを介して業務上の資料などのやり取りができるのは便利なのですが、セキュリティの観点から制限をかけているケースもあるからです。
・ビデオ会議やチャットが一応可能にはなったものの、社内のインフラ・基幹システム等へのアクセスが完全には行えず、業務に支障をきたしている
・セキュリティ面の不安が拭えず、情報共有の範囲を広げたり、権限を見直すことができないままになっている
といったものです。こうした課題を抱えたまま、解決策が見出せていない職場も多いのが実情ではないでしょうか。
一時的な対応であれば良いかもしれませんが、今後新しい働き方としてテレワークや在宅勤務を定着化させる場合、このままでは業務を遂行することが難しくなります。実際に、VPNなどを増強しているお客様も多いですが、今後に向けてセキュリティガバナンスの強化や、リモートから業務遂行可能なアクセス環境の整備などが課題として残っています。
3.Microsoft 365ユーザーならお得に活用すべき Teams+AVD
これらの課題を解決するために、Microsoft 365 E3以上のユーザーなら利用できるAVD(Azure Virtual Desktop)というサービスを活用する方法があります。
AVD(Azure Virtual Desktop)とは、Microsoftが提供しているVDIサービスの名称です。
「そもそもVDIって何?」という方は、こちらをご参照ください。
>>「シンクライアントとの違いで学ぶVDIとは?」
AVDの概要についてはこちらのブログにまとめています。
>>「AVD (Azure Virtual Desktop)とは?メリット、Windows365との違い、費用など一挙解説!」
テレワークでTeamsとAVDを活用するメリット
①セキュリティが強化できる
AVD(Azure Virtual Desktop)上でTeamsを利用してデータなどをやり取りしても、生のデータやプログラムそのものがPC端末に残ることはありません。PCの画面に映っているのは、あくまでも会社で管理している仮想マシン上で動いているデスクトップを画面転送して映し出されているだけだからです。
そのため情報漏洩・流出といったリスクも小さくすることが期待できるのです。気密性の高い作業については、AVDで実施するなど使い分けることもできます。
②業務の利便性が高まる
インターネット環境さえあれば、会社貸与の端末でも、自宅にある個人のPCでもどこからでも会社で管理をしているPC環境にアクセスすることができます。端末に縛られることなく仕事をできます。
特にTeamsでの利用では、仮想マシン同士で直接通信を行うことにより、スムーズな情報共有を可能となりました。これにより、あたかも物理PC同士で通信を行っているような快適さを実現しています。
③初期費用を抑えて必要なときだけ課金、コストを最小減に抑えられる
AVD(Azure Virtual Desktop)は、Azure上で動くVDIサービスのため月額従量課金制です。必要の時、必要な人数分のみに費用が掛かるので無駄なコストを削減することができます。
Microsoft 365 E3以上のライセンスにはAVD(Azure Virtual Desktop)を利用する権利が含まれておりますので、ライセンス費用もお得に利用できてしまいます。(Azure利用料は別途かかります)
また、一台の仮想マシンを複数の利用者で共有すること(Windows Multi Session)も可能なため、仮想マシンの導入台数も必要最低限の数に絞ることができます。さらに、仮想マシンのパフォーマンスも様々なもののなかから選択できるため、必要なリソースを必要なだけ展開し、不要なコストを発生させずに済む料金体系ともなっています。
④マシンスペックの見直しが柔軟に行え、PC管理の負担が減る
これは、IT管理の担当者様に嬉しいメリットですが、PCのセキュリティパッチやOSのアップデートなどを非常に簡単に行えるようになります。今までは、PC1台ずつ作業をする必要がありましたが、AVDを導入するとクラウド上で一括管理が可能です。システム管理の負担の削減が期待できます。
AVD上のTeamsでスムーズにWeb会議ができるのか!?
AVD(Azure Virtual Desktop)を利用することのメリットは分かっても、TeamsでWeb会議をした際に動作が重かったり、声が途切れたりしないのか疑問に思う方もいるでしょう。
しかし、AVD(Azure Virtual Desktop)では、Teamsを動かす際に「最適化」されるのでご安心ください。
最適化ってなに?という感じですが、最適化された Teams では、AVD でのWeb会議時に AVD のクライアントアプリが直接ビデオと音声の通信を処理します。Teams 自体の実行はセッションホストが行いますが、ビデオと音声の処理をクライアントで行うため通信効率が良くなります。
簡単にいうと、ビデオと音声の処理はクライアントPCで直接行うような形式になっているのでネットワークの負荷も減少してスムーズに会話できるよ!ということです。
実際にAVD上のTeamsでWeb会議をしてみました
セミナー中にMicrosoft 河口様と、牛上様にご協力いただきAVD上でTeamsを利用したテレビ会議のデモを実施いただきました。
ウェビナーで利用しているZoomで皆さんと画面共有をしながら、お二人にAVD上でTeamsアプリを開いていただき会話をします。
●AVD環境へは複数人で仮想マシンを共有できるマルチセッションを利用して接続
●AVD上で最適化のためのレジストリ変更済みのTeams
●実際にコールをしてみましたが、スムーズの会話ができました!
このデモの様子についてはぜひ動画でご覧ください!
思っていたよりスムーズに動いているなーとご体感いただけるはずです!
\TeamsとAVDの最強テレワーク デモ動画/
まとめ
AVDに最適化されたTeamsは現在、パブリックプレビュー中です。ぜひ検証環境にてお試しください。
現在日本国内でも、ニトリ様、メルペイ様等をはじめとする多くの企業様において、AVDによる業務改善の成功事例が誕生しています。テレワーク環境のさらなる強化を検討されている方や、VPN等の社内ネットワークに課題を感じられている方は、この機会に是非、AVDによるソリューションをご検討ください。
この記事を書いた人
- Azure導入支援デスク 編集部
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