Azure Stack HCI 検証環境を構築してみた①
– ネットワーク構成編 –



1. Azure Stack HCI とは

Azure Stack HCIとは、マイクロソフトが提供するHCI(ハイパーコンバージドインフラ)ソリューションです。
Azureポータルからオンプレミス環境のHCI環境を管理でき運用一元化と、Azureのさまざまなサービスが利用可能になりました。

 

2. 構成

今回Azure Stack HCI クラスタ―からインターネットに抜けるためにWifiしか使えない環境を想定しています。

Raspberry Pi をルーター化し有線LANとWifi の通信をルーティングします。

以下構築予定の構成図です。

 

3.ネットワーク構成(Raspberry Pi設定)

事前準備

以下を用意しました。

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1.Wifi クライアント設定

はじめにRaspberry Pi からWifi APに接続するために、Wifi クライアント機能の設定を行います。

以下のファイルを編集します。

中身を以下の通りにします。

 

2.DHCPクライアント設定

ラズパイ自体のIPを固定するため以下のファイルを編集します。

中身は以下の通りにします。

これでラズパイのIPが固定されました。

 

配下のNCUにDHCPでIPを振り分ける場合は以下の設定も必要です。

DNSフォワーダー&DHCPサーバー機能を持つdnsmasqをインストールします。

設定ファイルを編集します。

ファイルの最後に以下を追加します。

3.IPv4フォワーディング設定

こちらの設定については、公式ドキュメントにも記載があります。

Raspberry Pi Documentation – Configuration

公式ドキュメントでは、今回の構成と有線LANとWifiが逆ですが、同じ設定でフォワーディング可能です。

 

Raspberry Pi の起動時に自動的にフォワーディング設定が有効になるように設定を行います。

初めに以下のコマンドで「routed-ap.conf」というファイルを作成し中身を編集します。

ファイルの中は以下の通り記述します。

この設定で、有線ネットワークからWifiのネットワークにパケットがルーティングされます。

これでラズパイに接続したNUCの通信がWifi APまで到達可能となりインターネットに接続できます。

 

4.IPマスカレード設定(NAPT)

NAPT機能を有効にして、NUCからWifi APへの通信時に送信元アドレスをラズパイのものに変換します。

また受信トラフィックもラズパイで受信して、NUCに転送します。

以下のコマンドを実行します。

設定を永続化させるために、パッケージをインストールします。

次のコマンドで設定を保存します。

4.まとめ

これでラズパイに接続したデバイスからインターネットに接続できるようになりました。

次の記事では、ラズパイに接続するNUCの設定を行います。

 

 

この記事を書いた人

髙橋 和輝
髙橋 和輝
テクニカルマーケターとして、新技術の検証、ブログ執筆、セミナー講師を行っております!
学生時代はアプリ開発に興味がありましたが、インフラ、セキュリティ事業を経て、現在はクラウド屋さんになっております。
コロナ禍前は、月1で海外旅行にいくなどアクティブに活動していましたが、最近は家に引きこもってゲームが趣味になっています。

宜しくお願い致します!